患者さんの考え方を尊重すること
歯を残すという考え方は非常に広義で難しいテーマでもあるのですが、当院では「保存できる可能性が少しでもあるのなら一回治療をチャレンジしてみる」という診療方針です。
それでもどうしても改善が見られないようであれば残念な結果ではありますが、抜かせていただくということになります。当院では最初から「すぐ抜きましょう」という診断にはならない事もあります。
「これは100%無理だ、残せない歯だ」と判断しても、念のためトライしてみます。それでもやっぱりダメだったということもケースとしては多いのですが、歯科医師としての経験を重ねていくと「明らかにこれは徒労に終わるし、患者さんご自身にも無理を強いるな」というケースもあります。
その場合には、担当歯科医師として丁寧に治療選択肢のアドバイスをさせていただいております。
残り1%の可能性
99%残せない歯であっても1%の可能性があるとすれば「その1%の可能性にかけますか?」となる場合もあります。しかしその1%の可能性のために患者さんも、もちろん歯科医師も、ものすごく努力しなければいけません。
ですので、何か何でも歯を残す治療をするのではなく、ある程度の線引きも当然必要となってきます。10~20%の確率で歯が残せる可能性が高い場合は、一回トライすることが多いです。
環境や生活スタイルも考慮
歯を残すか残さないかは、患者さんご自身の生活環境やライフスタイルも、実は大きく関係してきます。例えば…
- 硬い食べ物をよく好んで召し上がるか
- 日々の歯ブラシの方法、回数はどうか
- お仕事でストレスを抱えていらっしゃらないか
- 当院に通ってくださるお時間を作っていただけるかどうか
- おタバコやお酒を好まれるか
…等々、さまざまな生活習慣も症状の原因、今後の治療法の選択に大きくかかわるためです。
患者さんが望まれる治療法に対して、その技術を当院では持ち合わせています。出来ない治療法はないと思います。治すだけの技術は持ち合わせていますので、あとはそれを患者さんが受け入れてくださるかどうかも大切です。
当院ではなぜその歯が悪くなったのかをしっかりとご説明させていただき、患者さんのお考えや生活環境にあった治療方法をご提案させていただきます。
歯周病・虫歯について
歯周病の歯を残すこと
世界最大の感染症ってなんだと思いますか。それは歯周病です。その中で人類の4~5割が中等度の歯周病を患っていると言われています。日本人だけの統計で診ると成人の8割までが歯周病に感染しているというデータもあります。
樋口歯科は歯周病をきちんと治せる設備・スタッフ・技術を兼ね備えたクリニックです。重度の歯周病の患者さんでも、まずはお気軽にご相談ください。当院では重度の歯周病でお困りの方が、ご紹介で数多くお越しいただいております。
虫歯の歯を残すこと
虫歯の場合は、歯根の先に病変があったとしても、かなりの確率で保存できる可能性が高く、当院としては残せるケースも多くあります。
- 虫歯が神経に達した方
- 根の先に膿がたまった方
- 根の先が割れた方(破折)
- 進行して痛みがひどい方
…等々も、まずはあきらめずにご相談ください。