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アメリカの総義歯臨床…。
9/4.5にJDA(Japan Denture Association)というスタディーグループの講演会に行ってきました。
技工をお願いしている技工士さんに誘われたのがきっかけだったのですが、テーマが….
「総義歯(総入れ歯のことです。)臨床 日本 vs アメリカ」….。
アメリカというと、インプラントや歯周病、審美歯科のイメージが強く、「えっ、アメリカで総義歯…?患者さんがいない訳ではないだろうけど…。」というのが自分の最初の印象。でも、どんなものなのか気になって行ってきました。
総義歯臨床は、凄く長い歴史のある治療方法ではあるが、現在でもいろいろな考え方があり、よくディスカッションされます。例えば、診断、噛み合わせ、治療手技、技工操作などなどです。
今回は、BPSという特殊な治療システムの優位性と、難易度の高い下顎の印象(型採り)に焦点を絞ってお話されていました。詳細は専門的なものが多く、割愛させて頂きます。
色々な話を聞いていて感じた事は、自分たちがアメリカのインプラント学会や歯周病学会で見ている歯の無い所にはインプラントをするという治療は、歯を失った時に行われる治療の全てではないみたいで(一時期全てインプラントで治療するという考え方もあったみたいですが…現在は見直されているみたいです。)、日本と同じように入れ歯なども使うのか…と患者さんはon同じ人間であるのだから、治療方法も同じであると訳ですよね…。ちょっと考えれば当たり前なのですが、凄く新鮮に感じました。
しかし、日本とアメリカでの違いがあるとすると、インプラントを使用した入れ歯の説明を患者さんにしないと標準以下の治療の説明しかしていないとして、訴訟になるそうで…。それは流石、アメリカと思いますが、ちょっと行き過ぎな感じもします。
これからは歯のない部分をどのように治していくかを考えるにあたり、少し前のようにインプラントを入れ固定式にすれば良いという時代ではなく、審美的な要素や全身的な状態、超高齢化社会という中で、患者さんとしっかり話して、色々な治療方法からその人に合った治療方法を決めていくべき時代になったと実感した講演会でした。
学会